先に、インスタントカメラでもオーロラ撮影が可能なときもあると説明しましたが、 どのオーロラもインスタントカメラで撮影できるわけではありません。ご存知の通り、オーロラは、 月明かりも暗い夜に観測できるものです。インスタントカメラの場合、みなさんも経験したことが あると思いますが、暗い景色を撮影するときは、フラッシュを使わないと真っ黒な写真になるだけです。 ただ、オーロラは、地上から100Km〜300Km位上空で現れるもので、フラッシュを使ったところで、なんの役にも たたないどころか、フラッシュ光が届いてもオーロラ自体、光で構成されているのだから、フラッシュで光があたったところで 撮影に有利に働くわけでもありません(逆に、オーロラの光が拡散してしまう。。)

 そんな状況の元、暗い中で星空やオーロラのような天体物を撮影するために、一眼レフカメラの 性能が要求されるのです。
一眼レフカメラとは、ファインダーで見える風景とレンズが捕らえた風景と同一のカメラのことです。
え?よくわからない?簡単に言えば、左の図のような形状をしており、ピント調節・絞り・シャッタースピード調節が行え、レンズ交換が できるタイプといいましょうか。。つまり、ピント・絞り・シャッタースピード調節ができるカメラであれば、一眼レフカメラじゃなくても 撮影が可能だということにもなります。



 一眼レフカメラの操作が難しいといわれる原因として、いろんな微調節を自分で工夫しなければいけない ということがあります。
ただ、オーロラ撮影に用いる調節は、以下のように至ってシンプルなものなのです。

以上の4つの調節だけで(レリーズ撮影は、調節じゃないが)、いいのです。
この調節の意味(理由)は、ここでは説明しません。詳しく知りたい方は、カメラの本を読むか 他のサイトで調べてください。



 一眼レフカメラでも、さらに2タイプに大別できます。
一つは、オートフォーカスカメラ(以下AFカメラ)、二つめは、マニュアルフォーカスカメラ(MFカメラ)です。
現在、一般的に出回っており、簡単に使える一眼レフカメラといわれているのは、AFカメラです。AFカメラは、バッテリーが 内臓されており、ピントなど撮影に必要な微調節を自動で行ってくれるというスグレモノ!です。

 ただ、オーロラ撮影のときには、以下のようにAFカメラの、その便利さゆえに支障をきたす場合があります。
気温が氷点下10度以下くらいのとき
・バッテリーの消耗が激しく、機能の殆どをバッテリーを元に動作しているため、カメラが動作しなくなることがある。
・気温変化から生じる結露が、電子機器であるAFカメラの故障を誘発する
ピントや絞りを手動モードにしていない場合
・カメラが被写体がオーロラだと判別できずに、ピンぼけ写真や、暗い写真になってしまう。
・フラッシュが自動照射されてしまう
以上のようなことを留意すれば、AFカメラでも撮影を行えます。
AFカメラで撮影を行う場合は、各設定(ピント・絞り・シャッタースピード・フラッシュ)は、 必ず手動モードにしましょう。
しかし、気になるのであれば、MFカメラをお勧めします。MFカメラであれば、中古カメラ屋さんで、中には、1万円くらいの 掘り出し物も見つけられます。
最近では、MFカメラがちょっとしたブームになっています。ただ、故障したら困るような大切なカメラを 寒冷地に持っていく場合は、注意しましょう!


〜 必要機材一覧 〜
機材名 平均価格 備考
カメラ本体 AF→6万円,MF→3万円 ライカなどの高価なカメラを使うのは止したほうが。。
標準レンズ 新品→4万円,中古→2万円 広角レンズの方が、オーロラ撮影に向いています。) 絞り2.8以下程度
広角レンズ 新品→4万円,中古→2万円 レンズ径が28mm以下、 絞りF2.8以下程度
三脚 安ければ2000円程度もある カメラの重量に耐えうるものであれば。。
レリーズ 1000円程度も。。 カメラ本体のシャッター部分に取り付ける、遠隔撮影用のケーブル
カメラに装着できるか確認したほうがいいでしょう。
フィルム(高感度) 26枚撮り1本300円程度 ISO800程度のフィルム(数字部分が大きい値のフィルムほど、 暗い被写体も明るく写せます)

機材を全部セットした説明図 w327 h381 kizai_all.gif