シャッタースピードが長い場合の動いている車  シャッタースピードとは、シャッターが押されている時間のことで、 シャッタースピードが長いほど、レンズに入る光が多くなります。
ピントと絞りで説明した絞りも レンズに入る光を調節するための機能です。シャッターの場合、長い間押すことによって オーロラの光をより写真に映し出すことができます。しかし、長く押すことによる 弊害もあります。
 右図は、夜間に、フラッシュを使わないで、動いている車をシャッタースピードを長くして撮影したものです。
暗い被写体の車自体、フラッシュを使わなくても写し出されていますが、被写体に動きがあるため、残像が移ってしまっています。

 オーロラは、風に揺れているカーテンのように、ユラユラと動いていることが多いため、 シャッタースピードが長いと、写真のような残像写真になってしまう可能性があります。
ただ、シャッタースピードが短いと、絞りを開放(*)しても 肉眼でみたオーロラの明るさを十分に写真に写し出せないことがあります。
  つまり、シャッタースピードは、カメラの調節の中で一番工夫が必要なのです。


レリーズ装着図1  まず、シャッタースピードを手動で調節できるように、右図のように、カメラにはシャッタースピードを手動モードにするためのバルブという設定項目があります。 右図は、例ですが、たいていのカメラは、バルブ設定用Bという項目があります。まずこの設定を行いましょう。

シャッタースピードが長いということは、シャッターを押しつづける時間が長いということです。

オーロラの明るさ・動きの速さは、いつも変わります。よって、明るく・残像のない写真をとるためには、シャッターを 押しつづける時間(シャッタースピード)をオーロラの明るさ・動きの速さによって変えなくてはなりません。
基準となるシャッタースピードを参考に、調節してみましょう。何枚か撮影すれば、中には、ドンピシャ!の シャッタースピードが見つかります。
動きが、あまりないオーロラの場合は、残像を気にしなくていいので、長い時間シャッターを押しつづけたほうが いいでしょう。


シャッタースピード(絞りF2.8 フィルムISO800)
オーロラタイプ シャッターを押しつづける時間(目安)
動きがなく、ぼんやりした明るさ 10秒〜20秒
動きがなく、満月時の月明かりくらいの明るいオーロラ 10秒〜20秒
ユラユラ揺れていて、ぼんやりした明るさ 5秒〜10秒
ユラユラ揺れていて、満月時の月明かりくらいの明るいオーロラ 3秒〜8秒

次の手ブレ写真の防止を必ず読んでくださいね。